社会福祉法人 群馬県社会福祉協議会

公益財団法人鉄道弘済会 高崎保育所

1.第三者評価機関名

有限会社プログレ総合研究所

2.訪問調査実施日

平成26年2月24日・25日・26日

3.事業者(受審施設)情報

種別 保育所
名称 公益財団法人鉄道弘済会 高崎保育所
代表者 所長 須藤 博
定員 60名
所在地 群馬県高崎市東町253
HP http://www.kousaikai.or.jp/sukoyaka/takasaki/

4.評価の総評

◎評価の高い点

  1. 法人全体での事例や情報の共有がされており、規定やマニュアルも定められており、「保育実践研究発表」の場が設けられており、各園毎の保育に関わる取り組みを発表する、他の園を見学する等のよりよい保育となるための情報共有の場が設けられている。
  2. 鉄道弘済会の規定の中に、「GOGO改善制度」という、就業環境の改善の意見を職員が提案できる制度がある。職員からの提案の内容に対し、表彰制度も設けられており、審査基準については規定類抄に定められ職員に周知されて、活用されている。
  3. 法人全体でのマニュアルのみならず、園独自の取り組みも様々行われている。その一つとして、クラスが縦割り編成となっており、「お相手さん」と呼ばれる、異年齢の組み合わせがあり、小さい子は年上の子の良いところを学び、年上の子は小さな子の面倒を見る、といったことを日常生活の中で体験できる。その結果として、けんかがあっても、他の子が入り、大人の力を借りずに仲裁すると言ったことも生活の中で見られる。
  4. 社会性が育つための取り組みが行われている。毎日の雑巾がけ等の生活環境の整備を協力してやる他、献立を当番の園児がみんなの前で発表する、所長に食事の時間を知らせるための内線を園児自ら掛ける、自分で切符を買い、電車に乗って前橋の七夕祭りの見学、4,5歳児はお泊り保育を実施し、5歳児は水上での宿泊を体験する、園庭で野菜や米を育て、収穫までの過程を体験する、等の様々な体験が出来る。
  5. 食育に関して様々な取り組みがされている。年度毎の食育計画に沿ってチャイルドクッキングで料理を作る過程を体験する園庭で野菜を育て成長の過程を知る等の体験が出来るようになっている。
  6. 5歳児は1年間茶道を習うことが出来る、年度末には、4歳児のクラスの前で1年の成果を発表する。その結果5歳児は正座をして、静かに話を聞く、などの、小学校進学時に必要な生活習慣も身につけることが出来る。4歳児は5歳児の様子を見ることにより次年度の進級の自覚を持っているようだった。
    5歳児の茶道の成果や縦割り保育の実践による異年齢との関わり、年間行事に組み込まれる様々な社会体験の結果なのか日常の生活の様子も非常に穏やかな様子が印象的な保育園であった。
  7. 南向きの1階コンクリートだったテラスを少しでも子どもの遊ぶ場所として活用できるよう、シートを引き手動の日よけを付ける、等与えられた、ハードをより活用できる様にするための快適な子ども環境を整えるための工夫、改善がされている。

◇改善に向けて取り組んでいる点

 鉄道弘済会全体での細かな規定、園独自での規定など、マニュアル化されており、日々、保育の質を向上するために園全体が取り組んでいる。
 自己評価に等についても新たに取り入れる等、よりよいシステムとなるよう日々改善がされているので、継続に繋がるよう、見直し等についても明文化されることが期待される。

5.事業者のコメント

 高崎保育所では、平成17年に第1回目の第三者評価を受審し、今回で3回目となるが、受審にあたっては、その都度保育の原点に立ち返り、全職員が一体となってより良い保育を行ってゆくにはどうしたら良いのか、また保育環境は……更には地域社会との連携、保護者支援等々、今までのやり方で良かったのかどうか等、様々な問題点や疑問点を洗い出し多岐にわたり勉強会を行ってきた。
 特に今回の受審に際しては、過去の受審結果を踏まえ、評価項目が基準に達しなかった項目を重点的に掘り下げ、なぜそのような結果になったのか新保育指針や他園のやり方等を参考に具体的な事象を取り上げ、例えば子ども達への接し方等については声掛けや言葉遣い等職員自ら注意すべき点等を検証し、また保護者や地域社会との関わりについても、できているもの、できていないもの等を事前に把握し、直ぐに取り組めるものから順次取り組むようにしてきた。また並行してマニュアルの見直しにも着手し、項目の追加や状況の変化に伴っての文言の添削等を行い、マニュアルの整備を行った。
 なおこのマニュアル整備についても、全職員の意見を参考にまた項目の不備なところを皆で確認しながら加除修正し、後日の勉強会の資料として取り組んだ。
 今回、第三者評価を受審し、評価者のプログレさんから様々な項目で高い評価を頂き職員一同身の引き締まる思いで、各項目の一つひとつを丹念に読ませていただいた。
 当園の具体的な取り組み事例では、保育士達の取り組み姿勢や改善事例等当園ならではの取り組みを「評価の総評」で詳しく取り上げていただき、職員の大きな励みとなった。
 今後はこの第三者評価結果を踏まえ、自分たちの強み弱みをしっかり見つめなおし、更なる保育の質の向上を図ると共に保護者、地域の皆様から親しまれ、期待される保育所を目指し頑張って行きたいと思っている。

6.評価結果

※評価基準の項目毎の評価結果が見ることができます。

各項目毎の評価結果(292KB)